ものわすれブログ

自分の役割(3)3つの立場

09/15/2016

 精神科医として認知症の人や家族と寄りそいたいと願い臨床を続けてきましたが、いつも3つの役割を考えています。第1の最も大切な役割は日々の診療です。開業医として何よりも毎日の現場での診療が大切です。次に大学や大学院での講義と各地域での講演で、第2の臨床と考えています。診療室では限られた人の診療しかできませんが、講演などを通じて多くの人に知ってもらうことで認知症の理解が広がります。第3は研究や執筆です。ボクはたいした研究や論文などは書けませんが、患者さんや家族のカルテから(人権面や守秘を徹底しつつ)研究ができる臨床家としての役割を果たしたいと思うからです。

 

 そして今回、4つ目の役割として妻の食事をはじめとする介護が加わりました。先の日曜日はその典型のような一日でした。朝起きて昼ごはん、夕ご飯を(簡単に)作ってから大阪(伊丹)空港に行き、函館に飛んで認知症フレンドシップクラブ主催の講師をし、午後4時の便で函館から札幌経由で大阪に戻ってきました。新千歳空港の20分の乗り継ぎ時間を含めて北海道にいたのは数時間。介護の制約の中でもできる限り講演活動を続けていくつもりです。

 

 北海道の皆さんはいつも暖かくボクを迎えてくれます。妻の介護が始まる前には年間100講演で全国を飛び回ったこともありました。今では妻の夕食か入浴までに戻れるところに限定されてしまいましたが、それでも30~40講演には出かけることにしています。呼んでいただけるのはとてもありがたいです。「まだ診療とケアだけではない役割がある」と実感できますからね。

 

 しかし、もともと体力と根性のない医者なので診療を休んで患者さんご家族に迷惑をおかけすることを皆さんご存知です。今回の強行軍の講演会のことを知ったご家族が診察室から出ていかれるときに、「先生、どうぞお大事に」と言いながら帰られました。お心遣いに感謝、です。

 

 

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