- 2020年11月12日
コロナ禍 先が見えないとき
ここ数か月はある程度落ち着いていた感染状況が、11月になって寒くなったとたんに急増してきました。がっかりしている人も多いはず。ボクも頭の中では寒くなって空気が乾燥するとインフルエンザと同じように新型コロナもはやりだすだろうと思っていました。ですが、今年2月から始まったこのパンデミックに対しては、なんだか「がまん疲れ」が出ているようで、自分の考え方も甘かったと反省しています。これからがいよいよ正念場なのでしょうね。 これまで精神科医をしてきて、メンタル領域の疾患は慢性の経過をたどることが多く、その病気との向き合いには「長い付き合い」の覚悟が必要であることを、日々の臨床で説いてきました。私生活でも妻の母親の27年にわたる介護生活の中で、何度もうつ状態を繰り返す義母だけでなく、支えているわれわれ家族が、繰り返す状態変化に疲れないように努力してきました。 必ずしもそうなるとは限りませんが、妻の母の場合、気分の沈みが数か月続いて、その後には軽減し、また繰り返すという経過だったため、ものわすれが始まる前の20年は特に本人の気分の上下によって、周囲の家族が振り
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