松本診療所のこれまで
Description

 松本診療所は1951年(昭和26年)の4月に歯科医の父、内科・眼科医の母によって開設され、令和元年(2019年)に68周年を迎えました。これも地域の皆さま、遠方から来てくださる方のおかげです。心より感謝申し上げます。

 父の命日が1991年7月31日、私が診療所に急きょ戻り、(認知症を主とする)精神科を始めてから早いもので29 年目に突入しました。

 妻の母親を京都の自宅で27年間介護し、亡くなる1か月半前まで診療を続けた母の最期を見送り、今は母親の介護で燃え尽きた妻の介護者になって5年が過ぎました。考えれば介護を続けた人生です。その経験者として認知症の治療者よりもむしろ介護家族同士として、これからも患者さん、ご家族と連携してくつもりです。

 体力と根性のない「ひ弱な」医者ですが、これからも創立100周年(その時には94歳になりますが...)を目指し、現役を続けたいと思います。よろしくお願いします。

                       2019年8月6日  松本一生

 

​診療の特徴 受診について (運転免許のこと)

 ものわすれ外来は一般には認知症の診断をおこなう外来ですが、当院はものわすれクリニックとして28年、時間に限りはありますが精神療法的な診察を中心にしています。ほとんどの患者さんは大きな医療機関で精密検査を受けた後、当院に紹介されて来院されます。

 一般的な「物忘れ外来」では初診で画像検査、認知症のテスト(知的面や言語面なども含めて)を一気に検査を進めて診断し告知してから通院が始まりますが、当院ではそのような形式をとっていません(緊急性がある場合には例外として他院と協力します)。言い換えれば「診断外来」としてではなく、診断後の家族相談や「ケア」のあり方を一緒に考える医療機関です。それゆえ早期診断を中心にした診療よりも、長い通院と日々の生活を通して診療し、必要に応じて外部の医療機関と協力しながら諸検査をすすめ、普段は本人や家族とゆっくり話せる「ものわすれと伴走する外来」です。

 「認知症の診断を急いでほしい」という希望がある人の場合には認知症疾患医療センターや大病院の認知症診断外来をお勧めしています。その後、長くお付き合いすることが、私の地域における専門医としての役割だと、自分では思い続けています。

​ 地域包括ケアの考え方が広がって来た今、ぜひ、かかりつけ医を持ってください。内科や外科、整形外科をはじめとするかかりつけ医の先生と共に、当院も「認知症医療」に特化して協力させていただきます。地域で医療体制を確立し、その地域医療と介護・福祉が連携することが大切です。

 当院へ初診で来院予約を取られる場合には、そのかかりつけ医の先生の承諾をいただいてください。私は恥ずかしながら専門医の知識はあっても、身体面の医療はわかっていません。初診までの時間がかかって申し訳なく思っていますが、一度関わらせていただくと平均して10年、その人や家族との関係が続くような診療をしています。人生を共に歩んでいくような医療体制だと思って、ご理解いただければ嬉しいです。

運転免許のこと

​ 近年、運転免許のことで当院受診を希望される人が増えましたが、私はこれまで一度も運転免許を取ったことがありません。運転が可能かどうかの診療は自信がありませんので、診断力のある認知症疾患医療センターや別の大病院をご紹介するようにしています。どうぞご了解いただければ幸いです。