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ものわすれブログ

緊急入院しました!

 長くブログを更新していなかったので心配をおかけしたかもしれません。


 10月初め、緊急入院しました。原因は3つの大きな胆石が総胆管につまり、胆汁が流れなくなり逆流、肝機能が一気に悪化して黄疸が出て、菌が血液に入ったために敗血症になったからです。敗血症で熱が上がり、震えが止まらなくなって母校の大学病院に入院、緊急ERCPという内視鏡手術で、やっと半分程度の胆石を取ってもらいましたが、今後、来年にかけて再び内視鏡で胆石を砕く内視鏡手術と、その後、腹腔鏡を使って胆のう摘出手術(それぞれ数日の入院)が待っています。幸いにも悪性のものはなく、現在は胆管に管を入れて、痛みは嘘のように消えて診療は普段通りに戻っています。


 10月初めの日曜夜の激痛で、のたうち回っていた時、「これは胆管癌か何か、悪いものだな」と半ばあきらめを感じていたのですが、さすがにコロナ禍のこの時期に、医者が簡単に救急車を呼ぶのには抵抗があったこと、そして日々の診療を大阪でやっているため、自宅のある京都の医療機関とある程度の連携はあっても、やはり勝手がわかる大阪で受診しようと、朦朧となる意識の中で考えていました。


 月曜日の朝、自宅(二条河原町)から京阪電車、神宮丸太町の駅まで普段の10倍の時間をかけて歩き、京阪特急で大阪にたどり着きました。大学で診てもらった先生にも「あと二日遅かったら危なかった」と指摘され、医者の不養生を地で行ってしまったと反省しています。


 ご存知の方もおられるかもしれませんが、ボクはかつて「(女性もですが、特に)男性介護が体調を崩しやすい時期がある」と指摘してきました。うちの診療所のカルテデータから、男性が親や妻の介護で過剰ストレスと向き合っていると、1年半、3年、5年、7年、10年といくつかのピークを持って、自身の体調を崩してしまうことを研究してきたからです。

 脳血管障害、急性心筋梗塞、大動脈解離、胃潰瘍、急性膵炎、そして悪性腫瘍の発病など、数えればきりがない程、多くの体調不良が、孤立した介護を続ける男性介護者に出やすいことに気づいていたからです。周囲の人とつらさを分け合うことに不慣れな男性介護者ほど、この傾向が強いことを危惧していたためです。

 誤解がないように読んでいただきたいのですが、決して男性介護者が女性に比べて劣っていると言っているのではありません。男性にケアが不向きだと言っているのでもありません。むしろ実直で熱心に介護する男性が、われを忘れて介護に没頭することで、自分の体調を二の次にして体調を崩すことに留意しなければならないと言い続けてきたのです。そ、それなのに、わが事は全くコントロールできず‥‥。


 今年は例年にない程、天候変化が激しく、誰にとっても自律神経がバランスを崩した年でしたが、ボクにとっては、同時に妻の介護を始めてから7~8年でもあります。ちょうど自説で男性介護者に「気をつけなさいね」と諭しているはずの年に、ボク自身が体調を崩してしまい、奇しくも自説を確認することになりました。

 でも、今回の入院(5日でしたが)では、改めて担当してくれた先生、看護師のみなさんはもちろん、レントゲン技師、栄養士、ビルメンテナンスの皆さんともお話しする機会がありました。みなさんとても適切に対応してくれて、ボクは母校を(あまり褒めるといけませんが)とても誇りに思いました。


 来年、2023年6月3日(土)、4日(日)には日本認知症ケア学会が3年間のオンライン開催の後、京都国際会館で久しぶりの現地開催をするのですが、ボクは大会長を拝命しています。しっかりと体調を回復させて臨みたいと思います。コロナ禍もあって人数制限があり、先着2500名が現地参加できます。しっかりと体調を戻しておきますので、ぜひ、大会でお目にかかりましょう!!




 


 

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