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ものわすれブログ

出合う人々(10)20001回のアクセス


 今晩、ホームページをチエックしたら、2016年に開設してから2年弱で20001アクセスを超えました。「出合う人々」の最終回(第10回)には、このブログを見てくれている「出合ってはいないけれど、ボクのメッセージを受け止めてくれている多くの人びとについて書きたいと思います。

HPを読んでくれたみなさん、ありがとうございます。

「2018年6月23日、午後11時13分。たった今、地震がありました。先日の地震の余震なのでしょう。大阪の診療所の5階は震度2でした。でも、阪神淡路大震災、中越、東日本、そして熊本、多くの地震を乗り越えてきた国ですから、大阪も踏ん張らなくては。」

 いろいろな立場の人がいると思います。ボクと同じように介護中の人もいるでしょう。もしかすると、ケアを受けている当事者が読んでくれているかもしれませんね。

 27年前に地域での認知症医療を始めた時には考えられないほど、今では早期に診断を受けて、状態が良い人も多くなりました。そんな人々に向けて、このブログは役にたっていますか?

 介護して、泣きながらいつもブログを見てくれている人もいます。ボクの患者さんの夫です。彼は奥さんのことでうちの診療所を訪れ、そのたびに「私だけではない、介護する夫の姿を先生もやり遂げようとしているのですね」と言ってくれます。

 そんなにうまくいくはずがない介護は、当事者と家族を追い詰めます。ボクもその一人。

だけど、そんな状況にあっても、ボクらはみんな一人ではありません。

 同じ立場にある介護者とともに、お互いが支え合うことで、明日に希望をつなぐこと。今を介護に生きるボクらが、この人生に何らかの価値を見出すとすれば、それは、今の苦しみの中にある、次の世代へのメッセージの担い手であるという自負ではないでしょうか。

 泥まみれになりながら、誰にも顧みられなくても、ボク達の人生はつづきます。

本当はもっとも苦しいのは妻や当事者である、あなたのご家族でしょう。でも、介護するあなたも自分の人生を生きられるように、ボクの祈りはそこにあります。

 生きている限り、希望の可能性があり、ボクたちはその可能性を希望と呼ぶのだと思います。

阪神淡路大震災の2日後、ありったけの向精神薬をリュックに詰め込んで、長い時間をかけて神戸に入ったボクの人生は、こうして妻を介護する立場になっても、なお、誰かのために生きる自分を希求しています。

今、目の前にいなくても、このブログを見てくれている多くの人々に、あなたの苦しみや愛情はあなただけのものではありません。ボクもあなたとともにいます。

だからボクも支えてください。

あなたとともに、ボクはあります。


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