日々を生きる(7)長い別れ・天空の花火
大阪の街が天神祭り一色になる7月24日、長く認知症と向き合ったある男性がグルーホームでひっそりと旅立ちました。苦しむことなく最後の息を終えたと聞きました。 7月17日は京都の祇園祭の前祭り(さきまつり)、24日は後祭り(あとまつり)、25日は天神祭りで奉納の花火大会がありま...
2017年7月30日
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日々を生きる(6)腰との勝負、熱湯との闘い
23日の日曜日、石川県加賀市の、認知症の人と家族のための「幸の会(さちのかい)」の総会記念講演に行ってきました。あいにくの雨と蒸し暑さのなか、会員の皆さんと市民の方々にお越しいただき、認知症を地域で支えるための話をしました。「いつも日帰り講演なんです。妻の夕食までに戻らなけ...
2017年7月25日
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日々を生きる(5)空から見る風景
「君がこの先 歯科医師として使い物になるかどうか、私は不安でがない。内科医として体のことよりも、この先マジメに人生を送れるかどうかが心配だ」と、休学していた当時、歯科大でボクの休学・復学担当の内科医師に言われてから40年が経ちました。病気で休学したのに、なぜかボクを究極のサ...
2017年7月20日
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日々を生きる(4)そばにいて見送ること
結婚して1か月後に脳梗塞で倒れた母方の祖母、内科医として忙しかった母の代わりにボクを育ててくれた祖母が、あろうことかボクの結婚式の疲れからか、新婚旅行の最中に倒れました。マドリッドで友人に妻を紹介していたときに日本から連絡があり、急きょ予定を変えて帰国し、結婚式から1か月後...
2017年7月14日
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日々を生きる(3)またも苫小牧
日曜日に日帰りでまた苫小牧の講演に行きました。勘違いしないでくださいね。特に苫小牧市と特別な関係があったわけではないのですが、これもご縁ですね。妻の介護が始まる前には泊りがけで講演に行けましたので釧路や和歌山県田辺市など、25年の精神科医を通じていくつもの地域と交流させてい...
2017年7月10日
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日々を生きる(2)雨、氾濫、天候
九州の大雨の中にいる友へ。 先の日曜日は北海道での日帰り講演でした。ボクは知らずに行ったのですが、前日に震度5の大きな地震が北海道や九州で起きていました。 4年ほど前でしたか、夏に出張でローマに行っていた時のことです。仕事を終えてホテルに戻り、ホッとしてテレビをつけたときで...
2017年7月4日
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日々を生きる(1)ある思い
人生を送って60年が過ぎたなんて信じられません。今でも15歳の時のボクの気持ちは生き生きと思い出すことができます。「かつての青春の良き時代の思い出」なんてありません。いつも…いつでも今のボクが青春を生きています。傲慢でしょうか、自分だけ老い込まないと思いたい還暦の人間の強が...
2017年6月20日
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診療にて(10)医介連携の原則(母の命日)
6月12日は内科医だった母の命日です。亡くなる1か月半前まで診療を続けた母はその3年半前に盲腸からはじまったがんがお腹中にひろがって、気づいた時には手遅れになっていました。それでも「できる限り現場に立つ」と言い続けました。その母を見送って、今日でちょうど6年たちました。...
2017年6月11日
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診療にて(9)番外編:4年目が来るぞ
毎年この季節になると思い出すことがあります。妻の母親をボクの京都の自宅に呼び寄せて在宅介護した20年+入所してからの7年間、ひとりっ子同士で結婚した妻とボクはほとんど親戚がなく、妻は一人で母親を介護しました。妻の母親は4月に体調を崩すことが年中行事のようになっていました…。...
2017年6月5日
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診療にて(8)今を生きる人と出会う
日々の診療の中でボクは常に「今を生きるひと」と出合います。認知症という病気が完治することがなく、しかも長年にわたってその病気と付き合いながら人生を送ることが大切であるからこそ、ボクの目の前に座る人々は、「今、ここ」での命の輝きを大切にして、明日に希望をつなぎたいと願っていま...
2017年5月29日
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