- 2016年10月29日
自分の役割(8)21世紀老年
1964年の東京オリンピックの時は小学生でした。大阪の万博の時には中学2年生、自分が介護者として次のオリンピックの時には老年に近づくとは考えもしませんでした。 開業医になった年、行政からの依頼を受けて保健所(今は保健福祉センター)の嘱託医になり、たくさんの人を地域担当の保健...
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- 2016年10月19日
自分の役割(7)あなたがいるだけで、この世界は意味を持つ
この言葉はボクの「座右の銘」です。ユダヤ人精神科医のフランクルが残した言葉で、人は皆、それぞれの存在だけでこんなにも価値があると、強制収容所における究極の絶望の中で見出した言葉でもあります。 不治の病に侵された人々や認知症という慢性で治ることが難しい病気の場合、それだけで絶...
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- 2016年10月10日
自分の役割(6)あの人から私が消えゆく哀しみ
今回は認知症の人自身が自らのものわすれに気づいていないときに、家族の気持ちをどうやって支えるかについて考えたいと思います。ある程度に認知症の症状が出ているにもかかわらず、「自分は病気などではない」と医療機関受診を拒む場合、家族は途方にくれます。「早く受診して治ってもらわなけ...
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- 2016年9月30日
自分の役割(5)それでも人生にイエスという
認知症とひとくくりに言われても、いくつもの種類があります。アルツハイマー型にはそれの、血管性にはその特徴があり千差万別です。しかも大きく分けると認知症の自分に気づいている人と、気づかない人がいるのも大切なポイントです。ずっと自覚しない人もいれば、通院が長くなるにつれて自覚が...
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- 2016年9月20日
自分の役割 (4)診察のあした
「今日、初診で来られたあの人は緊張していたな」と思うことがよくあります。当たり前でしょうね、初めて医者にかかるときには誰だって緊張しますから。認知症とひとくくりで言われても様々な形のものがあるのは、みなさんも聞かれたことがあるでしょう。例えばアルツハイマー型ならどういった特...
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- 2016年9月15日
自分の役割(3)3つの立場
精神科医として認知症の人や家族と寄りそいたいと願い臨床を続けてきましたが、いつも3つの役割を考えています。第1の最も大切な役割は日々の診療です。開業医として何よりも毎日の現場での診療が大切です。次に大学や大学院での講義と各地域での講演で、第2の臨床と考えています。診療室では...
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- 2016年9月9日
自分の役割(2)自分と向きあうとき
妻が母親を見送った時、ちょっと気になる発言をしました。「やっと終わった」という一言です。「マズいな」って思いました。27年にわたる介護者から解放されたとき、あまりにも一気に解き放たれると、体の不調が表面化するのは精神科医のボクにはわかること。それが2013年でした。札幌の講...
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- 2016年9月4日
自分の役割(1)ケアする我らの旅
これまで25年近く精神科医として認知症の人と家族を支援するのが自分の役割であり、また生業としての医業だと思ってきました。その過程で自らの家族をも介護者として支えてきたこともあります。 妻もボクも一人っ子なので「お互いの親は看よう」と結婚する時から決めていました。だから妻の父...
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