新しい試み(4)長い休みは不安ですね
- 松本一生
- 2019年4月30日
- 読了時間: 2分
いよいよ新しい元号に変わるこの長い連休、不安になる人がたくさんいて診療所はバタバタしています。急に眠れなくなった人、気温の変化の影響を受けた人、新しい微小脳梗塞が増えて入院になってしまった人、年末年始とお盆休みに加えて、今年の10連休は不安になる人が少しでも減るように、午前中だけ診療したりして調整しています。でも、薬局がやっていなかったり、家族がこぞって旅行に行かれたり、それぞれ人によって不安の背景は異なります。
ボクはここ数年、書いているように半ばヤケクソです。介護家族の皆さんには叱られるかもしれませんが、妻の夕食時には自宅にいなければ(妻の不安が強くなる)いけないという、甚だ横から見れば夫婦の絆が強い介護に見える状態(実際は全くと異なりますが)が5年間続き、5年間で東京の朝のテレビ番組に出していただいた時の一泊だけしか、自宅を開けたことがありません。
それを逆手にとって大型連休はできるだけ、短時間ですが診療もして、その後、娘がほとんど買い出しをしてくれる夕食の総菜を少し買い足して自宅に戻っています。過日、「連休も短時間診察あり」との院内表示を見た介護家族(息子さんが)、この事情を知らずに感激して泣いてくれました。す、すみません。そんなヒューマニズムからではなく、買い出しが楽なだけです。本当に誤解させてしまってすみません。
いつの日か、日々の診察や執筆を離れて何日かリゾート地に赴き、ゆっくりとしたいな~と、先日、つい本音が出たら妻が「私を見送ってからにしてや」との一言。「こんなひ弱なボクが妻を見送るまで元気でいられるわけないじゃないか」と思いつつ、平成(ボクの子育て、妻の母の介護、父母の闘病との共闘、そして妻の介護のすべてがこの31年間に詰まっています)を思い出していました。
長い休日が不安なみなさん、多くの医療機関や介護職が、これだけ長い休みには配慮してくれています。そのことを考えるだけでも、平成の時代にこの世の中の考え方は大きく変わりました。これからもっともっと多様性を持った人々が満足できる世の中を作るために、新しい時代が始まると思いたいですね。
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