ものわすれブログ

仲間として(9)引っ越しおっかなびっくり

12/01/2018

 京都に戻ったのが11月4日、それ以降、おっかなびっくりで過ごしました。「もし、無理なら大阪の診療所上階に戻る」と覚悟してから1か月弱、賭けのような決断をしたにもかかわらず(奇跡的に)妻は落ち着いています。自宅には戻れないけれど街中のマンションなら隣近所にもそれほど気を使わなくて良いためか、安心したような感じで、ボクは胸をなでおろしています。

 

 ブログを読んでくれている人の中には「最近、あれほど書いていたブログの更新が少ないな」と思った鋭い人がいたかもしれません。そう、そのとおりです。更新できないほど引っ越しに忙しく、日々の診療さえ制限されてしまったほどでした。この歳になると新しいことに向かう気力が衰えてくるのかもしれませんが、ボクの場合は「引っ越しがうまくいかず、最初からやり直すことになったらどうしよう」という恐怖感と向き合うことが大変でした。30年も京都にいて、妻の入院後には大阪での生活を始めたはずですが、その時は無我夢中で、ただ、そうせざるを得なかったのだと思います。何も手をつけずに京都の自宅を「そのまま」にして、大阪の生活リズムを作ることが精一杯だったことを今更ながら思い出します。

 

 今回の引っ越しを経験して思うことがあります。今ここで「何とかなっている」ことを、あえて変更してまで改善するには、思ったよりも多くのエネルギーが必要であり、それに伴う経済的な負担も計り知れません。それでもなお、前に向かっていくのには大きな決心がいるのだということに、改めて気づかされました。今回の引っ越しが何とかなったのは、娘と息子の協力、診療所の仲間の理解があってこそでした。

 

 仲間として今回メッセージを送りたいのは、ボクと同じように在宅介護をしている介護者に向けてのメッセージです。さまざまな制約があり、日々の生活に困っている人も多いはず。ボクがまさにその一人ですから、ぜひ、今回のこころの動きをお伝えしたいと思います。

 

 人を突き動かすエネルギーの源があるとすると、それは2種類。一つは今回の僕のように、この先に対する不安と恐怖の中で行動する力、いま一つは不透明なことに向かっても、希望や光を見出して行うエネルギーです。今回の経験から両者は対立して存在するのではなく、同時に人のこころに働きかけてくるのだと再認識しました。どれほど絶望や限界を感じ、不安や失敗の恐怖にさらされたとしても、また、青春時代のような行動力を失ったとしても、それでもわれわれには前に向かっていく力や先に希望を見出す気持ちがあるようです。仲間として今、ここで苦難のにいる人にこそ、ボクの新たな驚きを伝えたい。今後、うまくいってもいかなくても、今回のことを経験したボクは、先の困難に向かっても何かを求めて「動く」ことができる気がします。

 

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