入院、胆のう摘出!
今年6月の日本認知症ケア学会(京都国際会館)を成功させるべく努力してきましたが、大会直前の嵐のために新幹線が止まり、東京や東日本から来るはずだった参加者がずいぶん大会に参加できなかったことを、約半年前のブログで書きました。
6000人の参加者を目指していた大会の現地参加者が2250人にとどまり、WEBでの参加者2150人と足しても4400人だったためか、その前後の精神的負担のためか、学会当日の夜から右背部に帯状疱疹ができてしまいました。
昨年10月に大きな胆石が2つあって敗血症を起こし、➀母校の関西医大で緊急内視鏡摘出をしてもらい、➁残りの胆石も12月に取り去ってもらいましたが、胆のうの摘出を計画していたのが今年の7月、その手術予定がストップしてしまい、今回、延期した➂胆のう摘出を腹腔鏡(これも内視鏡です)でしてもらうために、今回の入院となったわけです。幸いにも無事に胆のう摘出が終わり退院しました。この3回で胆のうについての入院は終了。でも、結局1年かかりました~。
幸いなことに大会の後、WEBでの大会参加者がたくさん申し込んでくれました。ボクの大会長講演はさておき、他のプログラムが充実していて、多くのみなさんのご関心を頂けたこともあり、WEB参加の期限である9月28日時点で6291名、好評で事務局や大会実行委員長の先生とも相談して「年末まで視聴期間を延ばす!」と言うことになり、10月23日(ボクの手術日)までに6407人の参加となりました。
大会に全国からつどい、旧交を温める良さもあれば、多忙のため参加が難しい人や、遠方で高額の交通費を払えない(昨今の飛行機代にボクも困っています)会員のことを考えて、現地開催+WEBの大会にしました。開催に費用がかかっても、この24回大会はハイブリッド(現地+WEB)でやって良かったと思っています。大会のブログは今回で最後にしますね。
今回の入院で考えたことがありました。たった3日の入院でしたが、病棟でお世話になった看護師さんと親しくなり、これまでの妻の介護、妻の母親の介護などの話に対話が及んだ時のことです。その看護師さんがひとこと、「それはもう、奥さんは運命の人やね」と何気なくひとこと。ボクはこの10年、それにさかのぼる27年の妻の母の介護の時期にも「運命の人」と思って介護したことがなかったことに、その時初めて気づきました。
この歳になって恥ずかしいことですが、「運命の人」って浜辺美波さんみたいなひとが突然僕の前に現れて、「私をどこかに連れて逃げて」というようなイメージを勝手に思い描いていました。
ボクも妻もひとりっ子で両方の両親を見送る覚悟はしていたのですが、その後、間を置かずに妻の介護者となり、しかも9年半の年月を介護に追われたボクは、いつの間にかそういう人生を送る相手もまた「運命の人」であることを忘れていたような気がして、思わず「はっ」とさせられました。
入院して胆のうを取り、胆石が詰まりかける痛みから解放されたことも大きな収穫でしたが、これまで考えてもいなかった方向に、ボクの介護人生の解釈を向けてくれた看護師さんとの会話は、この入院での大きなギフトだったと思います。妻の介護を目の前の災難とボクが思ったため、早く目の前から払拭したいと考えて、何時もギリギリのところでやってきた介護でした。これも運命なら気負わずに自分にもゆとりを持って、待ち受けていることに抗うことなく、人生を送っていくことにしましょう。
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